スペインの学校制度は日本と同じ？スペインの教育事情について徹底解説！
スペインへの留学を考えている方は、スペインの教育や学校制度ってどうなっているの？日本と同じ？と気になっている方も多いと思います。
スペインの学校制度には、日本と同じように義務教育の課程とそうでない課程があります。
この記事では、スペインの教育制度について詳しく解説しています！
スペイン留学に興味がある、お子さんと一緒にスペイン移住を考えているという方はぜひ参考にしてもらえると嬉しいです♪
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目次
スペインの学校制度まとめ
幼児教育①（educación infantil） 幼稚園 0～3歳
幼児教育②（educación infantil） 幼児学校 3～6歳
初等教育（educación/escueña primaria） 小学校 6～12歳 ★義務教育
中等教育（escuela Secundaria obligatory） 中学校 12～16歳 ★義務教育
高等教育（Bachillerato）高校 16歳～18歳
スペインでは、最初の6年間は幼児教育と呼ばれ、幼稚園（guardería）と幼児学校（escuela infantil）の2つに分かれています。
幼稚園（guardería）では、生後3か月～3歳くらいまでの子供を預けることができます。幼稚園には私立と公立がありますが、どちらも有料です。また、最近では従業員が子育てをしながらでも働けるよう、企業内幼稚園を運営している企業も多いです。
幼児学校（escuela infantil）は3歳から6歳までを対象としています。スペインではほとんどの親が子供を幼児学校に通わせています。幼児学校にも私立と公立があり、公立の幼児学校は基本的に無料ですが、学校や自治体によっても異なります。
スペインの初等教育について
スペインでは日本と同じく、子供たちは6歳になると小学校（escuelas、colegios）に通い始めます。卒業は通常12歳ですが、成績が一定レベルに達しなかった場合は1年留年しなければならない場合もあります。小学校の6年間は、3つの段階(各2年間)で構成されています。
第1段階：6～8歳
第2段階：8～10歳
第3段階：10～12歳
一般的に小学校で学ぶ教科は、スペイン語とスペイン文学（および該当する場合はその自治州の言語と文学）、算数、自然科学と社会科学（歴史、地理、生物など）、芸術、外国語（第3段階では第2外国語も）、体育です。入学時に宗教の授業を受けるかどうかも選択することができます。
通常は1年生から宿題が出され、テスト・試験は3年生から始まります。子供たちが受ける成績は以下の通りです。
- insuficiente（IN）／あともう少し
- suficiente（SU）／まあまあ
- bien（BI）／良い
- notable（NT）／とても良い
- sobresaliente（SB）／とても優秀
優秀な生徒には学校から表彰もあります。
スペインの中等教育（ESO）について
子供たちは小学校を卒業すると、中学校に進みます。すべての子供はこの中等義務教育課程（escuela Secundaria obligatory）、通称ESOを修了する必要があります。ESOは4年間で、公立学校、私立学校、準私立学校（自治州から資金補助を受ける私立学校）があります。日本の中学校は3年間なのに対して、スペインでは4年間あるんですね。
ESOの段階では、成績は試験の結果だけではなく、継続的な授業評価やプロジェクトの評価によって決まります。したがって、定期的に勉強し、すべての課題を丁寧にこなすことが非常に重要と言えるでしょう。
また中学校の4年間は、下記のように2つの段階に分かれています。
第1段階：12～14歳
必修科目はスペイン語とスペイン文学（および該当する場合はその自治州の言語と文学）、数学、地理、歴史、外国語、体育です。
選択科目には音楽、技術系科目、語学、社会学、宗教教育などがあります。
第2段階：14～16歳
必修科目は第1段階と同様で、選択科目には自然科学、社会科学、音楽、技術系科目、美術、宗教教育などがあります。
4年間のESOを修了すると、中等教育卒業証明書（Graduado en Educación Secundaria）が授与されます。この4年間を修了した後、高等教育のBachilleratoに進むか、職業訓練コースに進むか、あるいは進学はせずに就職するかを決めることになります。
スペインの高等教育について
義務教育終了後は、希望する学生のみ高等教育課程に進み、さらに勉強を続け将来のキャリアのための資格を取得することができます。高等教育課程では一般的に下記の2つの選択肢があります。
- Bachillerato（通常2年間）
ESOを卒業後、よりアカデミックなレベルでの進学を希望する学生は、さらに2年間勉強してBachilleratoの資格を取得することができます。大学入学試験（Prueba de Acceso a la Universidad／Selectividad）を受験するには、この資格が必要です。
全学生がスペイン語、外国語、歴史などの必修科目を履修しますが、自然科学、健康科学、科学、工学、社会科学、人文科学、芸術のいずれかの専門分野を選ばなければいけません。
大学で希望する学部へ入学するために必要な成績は、以下の2つです。
- Bachilleratoでの成績：各科目10点満点で、毎年1回の試験があります。2年間の各科目の平均点（両年度の全得点を加算し、履修科目数で割った点数）が最終成績となります。
- 大学入学試験(Selectividad)：Selectividadは各州が監督する試験で、受験生は3日間で7～8回の試験を受けます。試験の形式はBachilleratoでの試験と似ています。
- 職業訓練コース（通常4年以上）
職業訓練コースは、教育機関（institutos）が提供する専門職に特化した特別教育コースです。配管工事、電気工事、美容師などから好きな専門分野を選択し、その分野の専門的な知識・技術を学ぶことができます。
職業訓練コースは4年間で、スペイン全土で通用する資格を得ることができます。この職業訓練コースは下記の2つの段階に分かれています。
- Grado medio(2年間)：最初の基礎学習期間で、選択した専門分野の基礎的な訓練を受けます。Grado superiorに進むには、このGrado medioを修了する必要があります。
- Grado superior(2年間)：Grado medioの次のステップで、通常18歳から受講が可能です。Grado superiorを修了すると、大学への入学資格が得られます。Bachilleratoの資格を取得した学生がGrado superiorへ編入することも可能です。
Grado superiorの資格を取得しておくことで、後に大学へ進学し、Grado superiorで学んだ分野に関連した学位が取得できるという利点があります。
大学および大学院での教育について
大学や大学院での教育は日本と非常に似ています。
ただし大学に進学し学位取得を希望する場合は、BachilleratoまたはGrado superiorの成績が必要になります。
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いかがでしたか？
スペインの方が義務教育が1年多かったり、高等教育の課程で4年間の職業訓練コースがあったりと、日本とは少し違うスペインの教育事情について参考になりましたでしょうか？
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